羊飼いの四季

Spring 3月の下旬から出産が始まり、子羊たちがどんどん生まれてきます。雪もあるし気温も最低で-10度ぐらいになるときもあるのですが、新しい命の誕生と暖かな日差しに、たしかにな春の足音を感じることができます。


子羊の誕生    基本的には自然分娩です。1割程難産になります。そのうち頭先行が8割、逆子が2割ほどです。難産の場合はこちらで介助しなくては母子共に死んでしまいます。監視カメラでいつもモニターして生まれそうな時はかけつけます。
陰部から子羊の頭がでてきているのがみえます。 頭の下に片方の前足が見えています。 両足が出ていれば出やすいんですがこの場合は片足なので引っ張ってやります。 羊水に包まれているので、親は舐めて一生懸命乾かします。
子供は尻尾を振り、親はおしりを舐めてにおいで自分の子を確認します。
生まれてきたらまず体温を測ります。 39度あれば完璧です。 後はオッパイを飲めば、初乳から抗体が移行し栄養も補給されます。


低体温の子羊  37度から38度ぐらいの子羊は黙っていても自分でオッパイを飲むことができません。それでこちらで親のオッパイを絞り胃チューブで強制的に胃の中に注入します。10分もすると体温が上昇し、自分でオッパイを飲むことができるようになります。
12時間を越えると抗体が吸収されなくなるので、早いうちに初乳を与えます。 メジャーカップにミルクをしぼります。 注射器に入れて強制的に胃の中にいれます。 肺に入らないように気をつけてゆっくりと注入します。


断尾、去勢 元気な子羊には、生まれた次の日にイアータッグをつけ、断尾と去勢のためにゴムのリングをはめます。
タッグはいきなり耳に穴を開けて装着します。 生まれた順番に番号をつけます。 おしりが隠れるぐらいの長さで切ります。 玉が2個入っているのを確認して装着します。


親子で放牧 4月の末には親子で放牧地にデビューします。
草がやっと生え始めたところ。 サホロ岳もまだ雪に覆われています。 5月の末には草もぐんぐん伸びてきれいなグリーンです。 子羊も2ヶ月経っておおきくなってきました。


毛刈り  5月の末に母親の羊だけ毛狩りをします。。
           
お腹から始めます。 首の周辺です。 お尻で終わり。。 傷をつけたところに赤チンをつけます。。

Winter. Summer Autumn